リベ大クリニック名古屋院 -内科・脳神経内科-

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群発頭痛とは?

頭痛

公開日

2026.8.2

更新日

2026.8.3

片目の奥の激痛と涙・鼻水を繰り返す頭痛

「片方の目の奥がえぐられるように痛む」
「頭痛と同時に、痛む側の目から涙が出る」
「毎日ほぼ同じ時間に激しい頭痛が起こる」

このような症状がある場合、群発頭痛の可能性があります。

群発頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛とは異なる特徴を持つ一次性頭痛です。痛みが極めて強い一方で、適切な診断と治療によって発作を抑えられる可能性があります。

群発頭痛の症状

群発頭痛では、片側の目の奥や目の周囲、こめかみに、非常に激しい痛みが起こります。

患者さんからは、

  • 目の奥をえぐられるように痛む

  • 焼けるように痛む

  • 突き刺されるように痛む

  • 耐え難いほど激しく痛む

などと表現されます。

治療を行わなかった場合、1回の発作は通常15分から3時間程度続きます。発作の頻度は2日に1回から1日8回程度までさまざまです。

頭痛と同じ側の目や鼻に症状が現れます

群発頭痛では、強い頭痛とともに、痛む側に次のような症状が現れることがあります。

  • 目の充血

  • 涙が出る

  • 鼻水が出る

  • 鼻が詰まる

  • まぶたが腫れる

  • まぶたが下がる

  • 瞳孔が小さくなる

  • 額や顔に汗をかく

例えば、右目の奥が痛む場合には、右目の充血や流涙、右側の鼻水などを伴います。

このように、片側の激しい頭痛と、同じ側の目や鼻の症状が組み合わさることが、群発頭痛の大きな特徴です。

痛くてじっとしていられないことも特徴です

片頭痛では、体を動かすと痛みが悪化するため、暗く静かな部屋で横になりたくなる方が多くみられます。

一方、群発頭痛では痛みが非常に強いため、

  • 部屋の中を歩き回る

  • 頭を抱えて動き回る

  • 体を揺らす

  • 強い焦りや落ち着かなさを感じる

など、痛くてじっとしていられない状態になることがあります。

この違いは、片頭痛と群発頭痛を見分ける重要な手がかりの一つです。

一定期間に集中して発作を繰り返します

群発頭痛では、発作が数週間から数か月程度の一定期間に集中して起こることがあります。この期間を群発期と呼びます。

群発期には、

  • 連日発作が起こる

  • 毎日ほぼ同じ時間帯に痛む

  • 夜間や睡眠中に発作が起こる

  • 激しい頭痛で目が覚める

といった特徴がみられます。

群発期が終わると、数か月から数年間、頭痛が起こらない期間が続く方もいます。一方で、頭痛のない期間が短い、またはほとんどない慢性群発頭痛もあります。

群発期の飲酒には注意が必要です

群発期には、飲酒によって頭痛発作が誘発されることがあります。

群発期以外には問題なくお酒を飲める方でも、群発期に飲酒すると、比較的短時間で発作が起こることがあります。そのため、群発期には飲酒を控えることが勧められます。

ただし、飲酒が群発頭痛そのものの原因というわけではありません。

群発頭痛は「TACs」の一つです

群発頭痛は、国際頭痛分類において、三叉神経・自律神経性頭痛というグループに分類されています。

英語では
Trigeminal Autonomic Cephalalgias
といい、その頭文字を取ってTACs(タックス)と呼ばれます。

TACsに共通する特徴は、

  • 頭の片側に痛みが起こる

  • 目の周囲やこめかみが強く痛む

  • 痛む側に涙、目の充血、鼻水などが現れる

ことです。

「三叉神経」は顔や頭の痛みを伝える神経で、「自律神経」は涙や鼻水、発汗、瞳孔などを調節しています。

群発頭痛では、この両方の神経系が関係するため、激しい頭痛だけでなく、涙や鼻水、目の充血などが同時に現れると考えられています。

TACsには群発頭痛以外の病気もあります

TACsの代表が群発頭痛ですが、ほかにも似た症状を起こす頭痛があります。

発作性片側頭痛

片側の目の周囲やこめかみに強い痛みが起こります。

群発頭痛よりも1回の発作時間が短く、1日に何度も繰り返す傾向があります。インドメタシンという薬が著効することが診断の重要な手がかりです。

SUNCT・SUNA

片側の目の周囲に、刺すような短い痛みが繰り返し起こります。

1回の痛みは数秒から数分程度と短い一方、1日に何度も起こることがあります。目の充血や流涙などを伴います。

持続性片側頭痛

頭の片側に持続する頭痛があり、そこに強い痛みの増悪が重なります。持続期間は3か月を超え、痛みが強くなった際に流涙や鼻水などを伴うことがあります。

これらは見た目の症状が似ていますが、

  • 1回の頭痛が続く時間

  • 1日に起こる回数

  • 頭痛のない時間があるか

  • 特定の薬が効くか

などによって診断と治療が異なります。

そのため、「目の奥が痛くて涙が出るから群発頭痛」と自己判断することはできません。

群発頭痛には治療法があります

群発頭痛の治療には、発作時の痛みを抑える急性期治療と、群発期の発作を減らす予防治療があります。

急性期治療では、主に医療用の高濃度酸素吸入やトリプタン製剤などを使用します。

群発頭痛は痛みのピークに達するまでが速いため、一般的な市販の鎮痛薬を内服しても、薬が効き始める前に痛みが強くなり、十分な効果が得られないことがあります。

発作を繰り返す場合には、発作の頻度を減らすための予防治療も検討します。

治療方法は、発作の頻度や持続時間、持病、使用中の薬などによって異なります。市販薬で我慢を続けるのではなく、早めに医療機関へご相談ください。

初めての発症では画像検査が必要なことがあります

群発頭痛に似た症状が、脳血管障害、脳腫瘍、下垂体周辺の病変、目や副鼻腔の病気などによって起こることもあります。

特に、

  • 今までにない頭痛が初めて起こった

  • 最近になって頭痛の頻度や性質が変わった

  • 神経症状や発熱を伴う

  • 診断がはっきりしていない

といった場合には、必要に応じて頭部MRI・MRAなどの画像検査を行い、ほかの病気が隠れていないか確認します。

このような頭痛は脳神経内科へご相談ください

次のような症状がある方は、群発頭痛を含むTACsの可能性があります。

  • 片方の目の奥が非常に激しく痛む

  • 頭痛と同じ側の目から涙が出る

  • 目が赤く充血する

  • 鼻水や鼻づまりを伴う

  • 毎日ほぼ同じ時間に頭痛が起こる

  • 夜中に激しい頭痛で目が覚める

  • 痛くてじっとしていられない

  • 市販の鎮痛薬が効かない

  • 数週間にわたって発作を繰り返している

受診時には、頭痛が始まった時刻、持続時間、1日の発作回数、痛む場所、目や鼻の症状を伝えてください。

可能であれば、目の充血やまぶたの変化をスマートフォンで撮影しておくと、診断の参考になります。

突然の激しい頭痛は救急受診を

突然発症し、短時間でピークに達する激しい頭痛や、これまで経験したことのない頭痛の場合は、群発頭痛とは限りません。

手足の麻痺、言葉の出にくさ、意識障害、けいれん、繰り返す嘔吐、発熱などを伴う場合には、自己判断せず速やかに救急医療機関を受診してください。

群発頭痛は非常につらい頭痛ですが、正しく診断することで適切な治療を受けられます。

片側の目の奥の激しい痛みや、涙・鼻水を伴う頭痛を繰り返している方は、我慢せず脳神経内科へご相談ください。

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